新しい技術の台頭によって、小売業の環境は大きな変化が生じています。その中で関連性や競争力を維持するための鍵は、小売販売がどうあるべきかという今後のあり方を理解することです。Eコマースの販売額が急速に成長し続けている中、実店舗の小売販売は厳しいと考えている方もいるかもしれませんが、ツルハは当てはまりません。
日本のドラッグストアチェーンであるツルハは、タイのSahapathanapibul(サハパタナピブン)社と提携しタイにおける事業を拡大してきました。様々な企業がオンライン事業へとシフトする中、ツルハはオンラインに限らず、都市圏や大規模なショッピングセンターで実店舗をオープンしています。
「競争が激しい環境においてツルハを同業他社から差別化しているのは、日本特有の「おもてなし」の精神です。まるで日本で買い物をしているかのように顧客に感じていただくため、装飾や雰囲気づくりにも配慮し、医薬品だけでなく、美容用品、ビタミン、サプリメント、家庭用品、スナック菓子など多様な商品を取り扱っています。高品質な製品は日本に行かずともツルハで揃えることができます。」
ツルハがタイに初めて出店したのは2011年ですが、現時点でバンコク、パタヤに20の支店を持つに至りました。また、販売チャネルをオンラインでも提供しています。
店頭販売 VS オンライン販売
店頭販売とオンライン販売は、それぞれが独自の強みを生かす事で共存させることが可能です。小売業の他社の方々からは、「どのように双方のチャネルの強みを生かし、顧客に最高の体験を提供できるのか」と質問をいただくこともあります。
「実店舗での買い物は、Eコマースサイトを閲覧するだけでは得られない体験を顧客に提供できます。販売員と顧客が実際に交流できる場として機能することで、当社のブランドとの特別なつながりを構築することができます。実店舗を持つことで、お客様はお買い物の前に実際の商品を手にとって試してみたいと考えていることも分かってきました。」
「当社がオンラインでも商品販売を行うことを決定した理由は、顧客の利便性の向上です。当社の総売上高の内訳は、オンライン販売が全体の約10%、残りの90%が実店舗販売となっていますが、オンライン販売事業は着実に成長しています。」
「バンコク以外の地域に住む多くのお客様から、地方にも店舗を開く計画があるかという質問が寄せられてきました。オンラインストアはそのような地方の需要にも応えることができます。当社も新店舗への投資の必要がなく、新たな領域へビジネスを拡大することができています。」
「さらにバンコクに住む人々も、人ごみや長距離移動などを避けるために、オンラインショッピングを好むようになっています。当社はこれからも両方の販売チャネルを成長させて行きます。新店舗をすぐに展開するのは難しいことですが、オンラインでの販売チャネルがあるレバより多くの場所で、より多くの商品販売が可能になります。ツルハのオンライン店舗は、日本と同様、デザイン性の高いウェブサイトを通して、リーズナブルな価格でユニークな商品を提供していきます。」
顧客の信頼を獲得する秘訣
「当社はOmise Paymentを利用することで、当社のウェブサイト上でスムーズな決済プロセスを実現しています。決済処理は目に見えない方法で処理されるため、顧客と店舗の信頼関係がないとオンライン販売そのものに大きな影響を与えかねません。顧客からの良好な評判を保つためには、信頼できる決済パートナーと協働することがとても重要です。」
「信頼は与えられるものではなく、勝ち取るものです。なぜお客様がリピーターになってくださるのか、それは当社でお買い物をした際に気持ちの良い体験をされたからです。1回目、そして2回目と、スムーズに商品の購入ができ、思っていた通りの商品を無事にお受取りになると、顧客は信頼してくださいます。」
「Omiseは素晴らしいパートナーです。ツルハは、これまでサービスを中断することなくカード決済を処理しており、顧客から批判的なフィードバックを受けたことはありません。」
クレジットカード決済が売上向上につながる
「クレジットカード決済は、利便性だけでなく、販売促進につながります。例えば、顧客がその商品を欲しいと思った時に、手元に現金がない場合には購入をあきらめているかもしれません。クレジットカード決済の強みはここにあります。つまり、お客様がより簡単に購入を決定できるようお手伝いできるということです。当社では、時折特別なプロモーションをクレジットカードのブランドと共に行い、販売促進につなげています。」